03.23
航空機としてのドローン③ 「高度」をちゃんと知っておこう!
こんにちは、Danです。
久々の航空機としてのドローン シリーズです。
今回は、航空機の本質、空を飛ぶ「高度」についてちょっと整理してみましょう!
「高度」と言うと、国土交通省の申請書、機体のプログラムで制限高度が設定でき
たりと、いろいろな所で登場しますよね。
でも、そもそも「高度」って、どこから計ったら良いと思いますか?
実は、航空機の世界には沢山の高度の定義が存在するんですよ。
今回は、ちょっとだけ、難しいお話も登場しますが、高度の定義についてなんとなくでもイメージできると、ドローンを飛ばすのにも大変役に立つと思いますよ。
そして今回は、特にドローンの飛行に関わりそうなものをピックアップしてみました!みなさんと共有できたら嬉しいと思います。
それでは、準備はいいですか?
「絶対高度(Absolute Altitude)」
これは、とっても馴染みのある高度です。
そう、皆さんが立っている地面からの高度の事です。ドローンを飛ばしている時に画面上に表
示のされるのはこの高度ですね。
「海面高度(Mean Sea Level)」
つまり海抜ですね。例えば、富士山の3776mは、この海面からの高度です。
「気圧高度(Pressure Altitude)」
この高度の考え方は、標準気圧(Standard Pressure)に、海面からの高度に実際の気圧の補正を考えて上空での高度を知りましょうというものです。
ん?標準気圧?ちょっと、学生時代を思い出してみてください。
大気の標準気圧は、1013hPaでしたね。
(ちなみに私の時は、ミリバールでした・・・時代を感じます。笑)
この高度で大切なことは、この標準気圧と実際の気圧には差があるということです。
標準気圧の1013hPaの時に海抜0mであっても、気圧が変化した時の0m地点の現在の気圧を基準とした高度測定をすると、差が出てくるということです。
この差を直して、高度を測ったものが気圧高度です。
身近なところでは、高度計のついた時計をして登山する時に、必ず登山口の高度に時計の高度を合わせますよね。
それが気圧高度です。ここで、実際の海抜からは、若干の誤差があることにも注意が必要です。
ドローンの中には、気圧を図ることで高度を計測している機体もあります。
この補正をかけることで、機体は高度を知ることが出来るようになるんです。
「密度高度(Density altitude)」
これは、ちょっと難しいです。私は、この高度の概念を理解するのに苦労しました。
でも今では大好きな高度の定義の一つです。(笑)って関係ないですが。
「みつどこうど」とは、具体的に言うと、標準気圧状態(海抜0m地点で気温15度、気圧1013hPa)から、実際の気温、気圧、湿度に変化した場合の高度の定義を言います。
ん?なんのこっちゃですよね。
たとえば、海抜0m地点で、気温が15度から30度に気温が変化したとしましょう。
空気は、気温が上がることで空気が膨張し、空気の密度が薄くなるのは、理科の実験
でやりましたね。
そう、あのビニール袋に空気を入れて、暖めると・・・って言う実験です。
気温が上がると、たとえ海抜0m地点にいたとしても、空気の密度はまるで高いところに居るかのような状態になります。
空気の密度が少ないことは、まるで高度が高いところにいるような状態になります。
ちょっと計算してみると15度が→30度になると、海抜0m地点だったところが、空気密度上ではまるで海抜540mと同じところにいるような状態になると言うことなんです。
これは、このグラフをみると簡単にわかります。
読み方は、、また機会がある時にしましょう。
そして、ここでとっても大事なことは、ドローンを含めた航空機の飛行性能はこの密度高度に大きく左右されるんですよ。
どのように大事なのかは、次の回でご紹介したいと思います。
一言で言える「高度」も、こんなにも種類があったんですね。
「高度」をちゃんと理解しておくとドローンの機体性能や、気圧・気温の変化が、どのような影響を与えるのかと言ったことが、実機のパイロットの様に分かって来ると思いますよ。
ますます安全にドローンを飛ばせる様になりますね。
もし、この高度についてわからない時は、詳しく解説してくれているwebサイトもあるので、ご紹介しておきますね。
それでは、また次回もお楽しみに
Have a nice flight
参考出典
http://www.cfijapan.com/study/html/to099/html-to099/072a-altitude_type.htm
画像参照
ETWINC
Wikipedia
FAA
Dan
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