2016
01.23

賞金総額1,000,000ドルのドローンレース日本選考会が開催!

ニュース

昨年、千葉で行われた日本初の本格的なFPV(First Person View、ゴーグル等でドローンから送られてくる映像を見ながら操作すること)レース「DRONE IMPACT CHALLENGE」は、メディアにも多数取り上げられ、大きな衝撃を与えました。

そして昨年末、賞金総額1,000,000ドル(約1億2千万円弱)の高額賞金で世界に衝撃を与えたドバイで開催されるドローンレース「World Drone Prix in Dubai」の日本選考会が、2月14日(日)に慶応大学湘南藤沢キャンパスにて開催されると発表がありました。

 

日本代表選考の方法は、下記の3つのポイントです。

①決められたコース設定で操縦しているFPV動画
②チームの紹介映像
③その他、テクニックや実績などをアピールできる動画

世界中から32チームが招集され、2016年3月にドバイでレースが開催されます。

レースはチーム制で、1チーム最低4名で編成(パイロット、ナビゲーター、技術者、ピットクルー、チームリーダー)。サブのパイロット1名までの登録はOKで、各チームは本戦までにチームを編成し必ずスポンサーを付けることが条件となっています。

 

◯FPVレースに参加するには…

FPVレースに参加するには、ゴーグルや小型モニターでドローンから送られてくる映像を受信する仕組みと、その画面を見ながら操作する技術が必要になります。

DJI Phantom3シリーズやParrot Bebop DroneにもFPVの機能は付いていますが、使用している電波帯が2.4GHzという規格で、コンマ数秒ですがタイムラグ(時間のズレ)があります。空撮をするためにゆっくり飛行する際にはそれでも問題はないのですが、最高時速100Km/hにも達するドローンレースでは、そのコンマ数秒のタイムラグが命取りになります。

そこで、ドローンレースでオススメなのが、電波帯が5.6〜5.8GHzの映像通信装置をつけたFPVです。主に販売されている5.6GHz帯のFPV機器はアナログ形式でタイムラグも少なく、ほぼリアルタイムでドローン視点の映像を観ることができます。


昨年千葉で開催されたDRONE IMPACT CHALLENGE


アメリカのFPVドローンレース


倉庫でのFPVドローンレース
 

◯5.6〜5.8GHz帯のFPVには資格が必要

国内で5.6〜5.8GHz帯のFPVを楽しむには、第4級以上のアマチュア無線技士の資格が必要になります。ライセンスの取得には、国家試験の受験か、各地で開催されるアマチュア無線技士の養成を目的とした「養成課程講習会」を受講し、無線局を開局する必要があります。

詳細は下記のサイトにも掲載されていますので、ご興味がある方はご覧ください
アマチュア無線でRC FPVを楽しむ

 

◯World Drone Prix日本代表選考会レギュレーション

2月14日の日本代表選考会は、下記のレギュレーションのもと開催されます。

【コースレギュレーション】
・トータルで1KM以上の距離を有すること。周回を予定。
・左右どちらかの直角ターンを4つ以上含むこと。
・180度ヘアピンが1つ以上すること。
・3m以下のゲートを1つ以上設置すること。
・10mの急降下セクションを設置すること。
・直径1.5mのピットストップセクションを設けること。
・コースでは1台ずつ飛行すること。

【選考の判断基準】
・スムーズな機体操作
・スピード
・操縦能力
・ピット作業
・ターン角度と、ターン精度

【機体レギュレーション】
・高画質カメラを搭載し、1080 60pの映像を記録できること。なお、記録映像にプロペラが入らない角度で調整すること。
・機体後部に最低10cm以上のLEDバーを設ける。また、日中でも十分確認できる明るさであること。(3Wが目安)
・バッテリーをフレームかボディで保護されていること。

【バッテリーレギュレーション】
・XT60のコネクタを採用していること。
・最大容量2200mAh、最大放電係数75C以下であること。セル数の規定はしない。
・バッテリーがフレーム、もしくはボディで保護されていること。

【参加締切】
・1/31(日)予定 – FPVゴーグルを使用する場合、目視外飛行申請提出の為。その他は随時受け付けます。

 

◯FPVゴーグルの利用は改正航空法に基づく申請が必要

今回のWorld Drone Prixの日本代表選考会場は「人口集中地区」には当たりませんが、FPVゴーグルを利用してドローンを飛行させることは改正航空法(【改正航空法】知らないうちに改正航空法違反にならないためのおさらい)で禁止された「目視外飛行」に当たるため、国土交通省に飛行許可・承認申請が必要になります。

申請書は参加者各自で記入が必要になりますが、主催者側でひな形を用意しているとのこと。申請自体も、主催者側で一括して国土交通省に対して申請ができるよう調整しているとのことで、参加希望の方はまずはお問い合わせください。
World Drone Prix 日本選考イベント 公式facebookページ

 

本戦は5.8GHz帯のFPVでレースが展開される予定ですが、今回の日本代表選考イベントでは、前出の無線免許の取り扱いの制限から、目視による飛行や2.4GHz帯のFPVによる飛行も使用可能になっているとのこと。ハードルも低くなっていますので、ぜひ賞金を目指して参加してみてはいかがでしょうか?

 

 

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田口 厚
空撮業務やドローンのセミナー講師などをしています。旅行や出張に行くときは必ずDJI Phantom3 ProfessionalかParrot Bebop Droneを携帯し、ココロに残った風景は空撮に残しています^^ 12/10の改正航空法施行以降は毎回申請書を書かねばなりませんが、書いてでも撮りまくります!!