08.06
NICT 新周波数帯でのドローンの遠隔制御飛行が成功
こんにちは!makoです。
国立研究開発法人情報通信研究機構(略称 NICT)は、電波の途切れにくい新しい周波数でドローンの制御飛行に初めて成功したことを発表しました。
現在、多くのドローンの制御には2.4GHz帯が使用されていますが、この周波数帯は無線LANなど他からの干渉を受けやすいだけでなく、構造物や樹木、地形などにより、電波が途切れやすいため、物流や災害対応などで想定されているような、操縦者から1km程度以上離れた場所でのドローンの安定した運用は困難でした。
平成28年8月に総務省が新たに制度化したロボット・ドローン用の周波数の一つである169MHz帯は建物等の障害物を回り込んで比較的遠くに届きやすい特性を持つ周波数帯です。
この新しい周波数帯を用いた今回の実験では地上の操縦者からドローンまで直接無線をつないだ制御に成功しました。また、他のドローンを中継して、別のドローンを制御する「マルチホップ中継制御」にも成功しました。
この169MHz帯は周波数の幅が合計で約400kHz程度と比較的狭く、多くのロボットやドローンが同時に使用することは困難であるとともに、データの伝送速度も遅くなるという課題もあります。この課題に対し、920MHz帯の周波数との切替えを可能とする実験を実施し、こちらもまた成功しました。
図1 920MHz帯と169MHz帯のハイブリット無線装置の試作機とその主な諸元(出典元:NICT)
図2 マルチホップ中継制御による通信経路(出典元:NICT)
図3 169MHz帯電波でマルチホップ飛行するドローン(出典元:NICT)
この研究開発プロジェクト「タフ・ロボティクス・チャレンジ 」のプログラム・マネージャーである、田所氏は今後の課題と展望について、以下のように述べています。
『今回の実験では、直接目視できる範囲の数10m程度の距離での基本評価を行いましたが、次のステップとして、より長距離を隔てた通信実験を行い、169MHz帯利用の最大の特長について評価するとともに、画像伝送の可能性についても試行する予定です。また、920MHz帯と169MHz帯の間の切替え時間の短縮と、通常使う電波が弱くなったり途切れたりした場合の自動切替えについても、動作検証を行っていく予定です。』
(出典元:NICT)
920MHz帯と169MHz帯の切り替えにはまだまだ時間を要してしまいますが、より安定したドローンの制御が可能となり、事故も減ることが見込まれます。それにより、ドローンの活用の幅がさらに大きく広がることが期待できますね!
それでは!
参照サイト
国立研究開発法人情報通信研究機構
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