2016
11.30

新機種「PHANTOM 4 PRO」「INSPIRE 2」初のワークショップ in あきる野 現行モデルから刷新した箇所をレポート。

お役立ち情報

こんばんは。藤本です。

今月中旬に発表され注目を浴びている「Phantom 4 PRO」「INSPIRE 2」。先週の11月25日、さっそく新機種2台のデモフライトとワークショップが都内で開催されました。

会場は東京都あきる野市戸倉にある「戸倉しろやまテラス」。この施設は、廃校になってしまった”あきる野市立戸倉小学校”が、農業体験や自然体験ができる宿泊施設としてリノベーションされた施設。また、あきる野市とDJI社が連携し、この施設でもドローン操縦士の育成が随時行われています。

本日はこのイベントで体験、見学できたことをもとに、「phantom 4」「inspire 1」を持っている方が「phantom 4 pro」「INSPIRE 2」に機種変更したら、どんな違いがあるのか、ありそうかをテーマに書いてみました。

 

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会場では屋外にも拘わらず大型ディスプレイが各箇所に用意されていました。ここで、DJI通の方はわかるかもしれないが、「どうやってその画面を出力したのか。」

新しく発表されたディスプレイ一体型のプロポでのHDMI出力を使えば、見ている画面、UIがそのまま反映されるよう。(これまでのHDMIからの出力は、少しのテレメトリーと映像のみ。)、機体のレクチャーを大勢に行う方にとってはありがたい機能かもしれません。

 

このイベントのメインでもある新機種のデモフライトは、まずは「Phantom 4 PRO」から。センサーが前方だけではなく、左右、後ろにもついて注目を浴びてます。センサーが増えたメリットはどのくらいあるのか、実際の飛行画面のUIから、かなり伝わってきます。

新しい機能、センサーが搭載されパワフルになった機体。今回の「Phantom 4 PRO」はさらにフライトモードが増えたことが、現行Phantom4から乗り換えたくなる要因になると感じます。特に現行Phantom4では被写体のトラッキングをしたら自動的に追いかけるモードしかなく、柔軟性がありませんでした。しかし今回のPhantom 4 PROには、アクティブトラック機能に新しくスポットライトモードと呼ばれる被写体をカメラのみで追いかけることもでき、機体のポジションを自由に動かすことが可能です。これはいままで使う場面がかなり限られていたインテリジェントフライト機能ですが、今回を機にどんどん使われそうな予感がします。もちろん先日新しく発表されたMAVICのフライトモードもしっかり引き継いでおります。

驚くべきは、さらに進化した障害物センサーとOSにより、障害物と障害物の間も通り抜けることができるようになったことです。通称ナローモード。

この機能を使いたいときはプロポの裏にあるスイッチ(C1,C2)を押しながら操縦することで適用されるとのこと。

いままでは、障害物センサーはかなり良く効き、複雑な飛行をする場合はかえって、このセンサーによって飛行が止まってしまうため、オフにすることが多かったです。ちなみに私は現行Phantom 4ではポジショニングセンサーのみ(センサーon/off切り替え画面での項目)ONにしておりました。この新しい機能は安全に色んなシチュエーションでPhantom 4 PROが活躍するだろうと感じます。

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このナローモードを応用して、木と木の間を通り抜けて飛行も可能です。(但し、枝が多いこの状況、デモを行う中村さんのすばらしい操縦テクもあってのことかと。。。オーディエンス席から見てた私は、このルートぶつかるんじゃないかと思いひやっとしましたが、素晴らしい安定ぶりでした。)

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新しく発表されたディスプレイ一体型のPhantom 4 PROの送信機。日差しの強い環境下でも、反射しずらい画面と明るさが特徴とのこと、モニターフードもいらなくなり、より快適に操縦ができるようです。

 

Phantom 4 PROの次は、お待ちかねのINSPIRE 2。

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新しい機能、新しい構造でよりパワフルになったこのINSPIRE 2。機能、構造が新しくなったのも注目どころですが、加えてあらゆる箇所に冗長性が備わりました。今後、業務で使用するオペレ―タ―にとって安心と、国交省への許可承認の受けやすさが更に向上すると感じます。

この冗長性とは。

  • IMUセンサーなど、機体の安定を支えているセンサー類が二つずつ搭載されることになりました。万が一、センサーの一つが飛行中に故障しても変わりになる予備のセンサーが搭載されているデュアル構造になり安全性が向上。
    いままでのドローン墜落事例にはセンサーの故障によるケースも多く含まれているため
  • バッテリーもデュアル構造に。搭載される二つのバッテリーは、もし片方が不具合をおこしてしまったとしても、もう一つのバッテリで安全に着陸までの操縦ができるとのこと。そしてこのバッテリーにはDJI社のドローン初となる、自己発熱機能が備わっており、機体に装着時に適温でなければ、おおよそ1分で温めることができるとのこと。ホバリングさせるよりも早くそして消耗も少なく発熱することができるとお聞きしました。これから冷え込む季節にとても助かる機能です。(phantomとinspireのバッテリー温度は15度以上ないと、アプリ上で警告が出ます。なのでこれからの季節はバッテリーの温度が1ケタ代になることは十分ありえます。)

簡潔にまとめてみましたが、業務でも安全に安心してドローンを操縦できる機体仕様になったと感じています。現状大規模のイベントなどの上空での、飛行許可を得るには安全対策の徹底が必要不可欠。このINSPIRE 2を使用することが、ドローンの安全対策の一つになるかもしれませんね。次にデモフライトを通じて進化したINSPIREの飛行、操縦を。

 

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こちらが新しくなったINSPIRE 2の飛行画面。2オペレーションでの使用も考えられるINSPIREシリーズには、今回のアップグレードで機体操縦者向けのFPVカメラが搭載されました。画面には通常右下にこのように表示されます。このカメラはロールに対応するジンバル機構ではないので、機体の傾く動きも素直に反映します。(また補足ですが、、HDMI出力はUIはそのまま反映はされませんね。先ほどのP4Pで映せたのは、やはりディスプレイ一体型プロポの特性みたいです。)

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INSPIRE 2 にもしっかりアクティブトラック機能が搭載されました。現行INSPIRE、はなんだかんだPHANTOM3と同じ時期。センサー類等も、PHANTOM4よりも劣っていた印象。もちろんアクティブトラックのようなモードもなく、ほんとにマニュアル操作でいかにうまく扱えるかが肝だったと思います。

今回のアップグレードでは、アクティブトラック機能の一つでもあるスポットライト機能で簡単にカメラのみの被写体追跡が可能になりました。上の画像ではしっかり被写体が中心にばっちり収まってますね。これが一人の操縦で簡単にできるように。

さらに360度回転できるカメラを搭載するinspireシリーズですが、普通はパン操作を2回転も3回転もジンバルはできないです。。

それがINSPIRE 2では、ジンバルロールの終点に達したら、機体自体が回り、引き続きカメラのパンが可能になるという新しい機能が備わりました。(ちなみに上のが画像で◇のマークはカメラが機体にしてどの方向に向いているか確認するものです。なので画面から読み取ると、機体は横づけで、カメラは下向きで被写体を捉えています。状況把握が第三者でもわかりやすいですね。)

 

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そしてデモフライト後は、抽選で2名様限定でフライト体験が用意されていました。もちろんINSPIRE 2もです。

操縦された参加者は、ドローンの操縦がまったくの初めてとのこと、しかしながら安定性抜群の機体とプロの中村さんのレクチャーによって、INSPIRE 2もすぐに操縦できるようになれると多くの人が思うはず。

 

ワークショップでのまとめ

「PHANTOM 4 PRO」「INSPIRE 2」に共通して進化したところは。

より人物や動く被写体にフォーカスした撮影が簡単に可能になったということ。

風景だけではなく、アクティブなドローン撮影する方は納得できる機体。

そして

「INSPIRE 2」は冗長性が向上し、業務での使用は安心して操縦できる。

すごくシンプルにまとめさせていただきましたが、重要なポイントだとおもいます。

ワークショップでは「PHANTOM 4 PRO」「INSPIRE 2」それぞれのカメラ性能について詳しくお聞かせいただきました。その記事は次回で。

 

今日は以上となります。それでは。

 

続編はこちら→【続編】新機種「PHANTOM 4 PRO」「INSPIRE 2」初のワークショップ in あきる野 現行モデルから刷新した箇所をレポート。

 

P.S  INSPIRE 2はよりシンプルになりました。記録メディアなどは機体に直接装着です。

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健

有限会社トラストドローン事業部 営業 広島出身 趣味:プロ野球観戦 飲み会 一言:「OSMOの使い方誰か教えてください。」